
文藝天国の “オルタナティブ”
文藝天国は、「世界の捉え方そのものを再構築する」ことを目的としたアートコレクティブである。我々が考える”オルタナティブ”とは、通常の作品制作の範疇を超え、「表現手法」「経済」「価値観」という異なる領域にまたがる新たな思想を提示することである。
一、新たな表現手段の確立:五感による世界の創造
人間は五感を通じて世界を認識する。
視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚——
それらが交差し、我々が知覚することで初めてこの世界が存在する。
この五感すべてを駆使して一つのものを表現する行為は、「世界の創造」と言えるのではないか。これは、従来の芸術表現が一つの感覚(例えば絵画なら視覚、音楽なら聴覚)に依存していたのに対し、より包括的な体験を生み出すアプローチである。
映像、音楽、肌触り、味、香りは媒介に過ぎず、我々の表現、作品の本質は、それらを通して感応する世界にこそ存在する。
二、ビジネスそのものをアートにする
文藝天国は、ビジネスを単なる商業行為ではなく、「人間の在り方を問う表現手段」として捉え直す。
人は、大きな世界(社会・文化・経済)と、小さな世界(衣・食・住・個人的な価値観)の間を行き来しながら生きている。消費行動やライフスタイルの選択は、個人の価値観を反映すると同時に、社会全体の経済の流れを形作る。
その中で行われる購買という行為は、単なる消費ではなく、価値観の表明である。
何を選び、何にお金を使うかは、個人の美意識や哲学を映し出す。
その選択の集積が、社会の流れを決定づける力を持つ。
それは、「どのような世界を生きるか」という問いを纏う行為であり、
その選択は、社会に対する「投票」として機能する。
買うことが「未来への投票」なら、売ることは「未来への提案」である。
製造工程から販売手法に至るまで、単なる利潤追求ではなく、「どのような世界をつくるのか?」という意志を持ったプロジェクトとして構築する。
買う・売るの相互作用的行為の結果として生まれる商品や体験、そこにつけられる価格、ブランドの在り方、社会、価値観は、消費者にとって「選択肢」ではなく、投票の「アンサー」となる。
我々は日々、生産者としても消費者としても、経済活動を通して、世界そのものを作っていると言えるのではないか。その意識のもと経済活動を行うこと、それがビジネスをアートにするということである。
三、美を宿す:哲学と職人技の融合
新たな価値観や概念を提示するだけでは、アートは単なる理論に終わる。
本当に良いもの、美しいものは、見る人・触れる人・使う人の心に残り、長く愛される。哲学は、それが「他者にとって価値あるもの」に宿ったとき、初めて継承されるものである。
文藝天国は、哲学を提示するだけでなく、それを具体的な「美しいもの」に昇華させることに重きを置く。
文藝天国の考える”オルタナティブ”とは、作品の枠を超え、世界そのものを「再定義」する試みにある。
オルタナ的藝術徒党 文藝天国
bungei records works
unit 破壊的価値創造
1st album “forced landing”
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